オーストラリアの火災はなぜ起こったのか?【まとめ】

オーストラリアの森林火災の被害が深刻なものになっています。




本記事では、今回のオーストラリア火災がなぜ起こったのか、また現在の状況などについて書いていきます。


オーストラリアの森林火災はなぜ起こったのか



オーストラリアの森林火災は、そもそもなぜ起こったのでしょうか?



主な要因としては2つあるようです。


インド洋のダイポール現象

引用:オーストラリア気象局(http://www.bom.gov.au/climate/iod/

今回の大規模な森林火災を引き起こした要因の一つと言われているのが、Indian Ocean Dipole(IOD)、ダイポール現象というものだそうです。



これは、インド半島を中心として、東側に位置するインドネシアのスマトラ島付近(東極)とインド洋西部(西極)の海水温度の不均衡がもたらす現象です。




インド洋の西側に温かい海水が溜まることで雲が発生し、雨量が高まります。一方、インドの東側、つまりオーストラリアの周辺に冷たい水が集まり、降雨を妨げ、季節風を遅らせます。



その結果、オーストラリアの大半で観測史上最も雨の少ない、そして史上2番目に気温の高い春となりました。




雨が少ないことにより地面は非常に乾燥し、日照時間の長い夏(日本の12月頃)がやってくると、太陽はかわいた地面を温めて、温度を上昇させました。これが森林火災の主な要因です。




このダイポール現象は周期的に起こっているようですが、今回は過去のものと比べても異常に強く、少なくともこの60〜80年間の中で見ても記録的だったようです。



専門家の中には、気候変動によりダイポール現象は今後さらに強い影響を及ぼすようになるのではないかと考える人もいます。



南極振動

もうひとつの要因として言われているのが、「南極振動」です。



オーストラリアよりも南の、南極海のあたりを通る西風(西から東に吹く風)があります。その西風が南極振動の影響により、北寄りを通過することになりました。



この現象自体はしばしば起こるようなのですが、その影響により非常に乾燥した空気がオーストラリア東部に流れ込み、森林火災を悪化させているようです。



また、この風は人口密集地に煙を送り込んでしまうという悪影響もあるようです。



わたしたちにいまできること

被害の大きさ
今回の火災で影響を受けた総面積は、東京を中心とした時の浜松−いわき間の面積に匹敵する

オーストラリアの森林火災は今後も続き、完全に収束するまで数ヶ月を要するのではないかと言われています。




オーストラリアは日本からの観光客も多く、これまでに旅行で訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。


私も、これまでに数回オーストラリアを訪れたことがありますが、今回の森林火災によって多くの自然が被害を受け、すでに10億匹以上の動物が死んでしまったという報道を聞いて、とても胸が痛んでいます。



オーストラリアの素晴らしい自然、カンガルーやエミューなどの多くの動物の命がこれ以上犠牲にならないことを強く願っています。


寄付の輪を広げたい


遠く離れたところから、私たちが今できる支援は寄付だと思います。
もしよかったら、みなさんも寄付をしませんか?



世界自然保護基金(WWF)

負傷した動物たちの救助や治療活動をサポートしてくださる方は、こちらのリンクから募金することができます。

オーストラリア赤十字

災害の緊急支援や復旧プログラムに関わる募金をしてくださる方は、こちらのリンクから募金することができます。

ニューサウスウェールズ州地方消防隊(NSW Rural Fire Service)

今回の森林火災で非常に大きな被害を受けているニューサウスウェールズ州の消防局へ直接支援をされたい方はこちらのリンクを参照してください。




この3つ以外にも様々な寄付先があると思うので、ぜひ探して寄付をお願いいたします。



オーストラリアに行こう

カンガルー
以前訪れた際に撮った一枚。



SNSではこんなハッシュタグが話題になっています。


#GoWithEmptyEskies(空っぽのクーラーボックスを持って行こう)



「クーラーボックスは空のまま、車にも何も積まず、ガソリンも補充せずに行こう(中略) 被災地には再建を超え、立ち直るための長く継続的な支援が必要だ。空っぽのクーラーボックスは、あなたの想像以上に物事を変える」

Facebookの書き込みより




いまなお被害が大きい場所へ訪れることは大迷惑です。




しかし、火災がおさまって落ち着いた場所に旅行をすることで現地にお金を落とすことは、私たちが将来的にできる一つのことだと思います。




私も今すぐに行くことはできませんが、落ち着いたら”空のクーラーボックスを持って”オーストラリアにいきたいと思います。



一刻も早く、オーストラリアのみなさん、そして動物たちに平穏な日常がやってきますように。







それでは。



オーストラリアの観光【シドニー】に関する記事はこちら

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